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世界史地域史攻略法-南アメリカ史(アンデス文明)編-前編

2023年08月19日

前回の記事はこちら→【世界史地域史攻略法-中央アメリカ史(メソアメリカ文明)編

 

今回はアンデス文明について!

アンデス文明とは、南アメリカ大陸アンデス山脈周辺で興った文明の総称です。まずは地図で確認してみましょう。

 

…手羽先です。

 

アンデス山脈は南アメリカ大陸の西側に位置する南北7500㎞の山脈で、新期造山帯である環太平洋造山帯の一部です。最高峰は標高6960mのアコンカグア。皆さん知っているアンデスメロンはアンデス山脈が原産地…ではなく、「安心ですメロン」という名前を略したものです。アンデス山脈とは全く関係ありません。ちなみに、メロンの原産地はインドです。アンデス山脈以外必要ない知識です。

 

では、個々の文明を見ていきましょう。

 

〇チャビン文化

 

BC1000年頃、ペルー北部山岳地域に位置したアンデス文明最古と言われている文化です。最近入試や模試でチャビン文化という用語を見かけるようになりましたが、問題の導入部で出てくることが多いです。

 

 

〇ナスカ文化

 

AD200年頃、ペルーの南部海岸地方に出現した文化です。「ナスカの地上絵」で有名ですね。これも名前だけは覚えて下さい。

 

 

ハチドリ!ハミングバード!一番有名な地上絵!

 

 

見づらいけど…手!

 

実はこの手の地上絵、指が5本と4本の計9本しかありません。ナスカの地上絵の研究・保護活動に尽力し、世界的に知らしめたマリア=ライヘは傷が悪化して指を1本失っています。この手とマリア=ライヘの間には何かしらの運命があったのではないか、とも言われています。

 

ナスカの地上絵って石を取り除いて色が明るい岩石を露出させた溝(?)で出来ているんですよね。地上から見ただけでは絵とは気づきません。現在も周辺地域で新たな地上絵が見つかっています。一方で人為的な破壊も行われていて、より一層の保護活動が求められています。

 

〇チムー王国

 

10世紀頃ペルー北部の沿岸部に生まれたプレ・インカ最大の王国で、15世紀にインカ帝国によって滅ぼされました。受験的にはかなりマニアックなので頭の片隅にでも入れておいて下さい。

 

 

〇インカ帝国

 

インカ帝国は12世紀に誕生したとされ、ペルー・ボリビア・エクアドルを中心に、最盛期にはチリ・アルゼンチン・コロンビアまで広がっていた帝国です。中心的な民族はケチュア人。都はアンデス山脈の標高3400mにあるクスコ

 

インカ文明も含めたアンデス文明の特徴ももう一度確認します。

 

(1)トウモロコシ・ジャガイモ栽培を中心とする農業

(2)馬や牛のような大型獣は存在せず、リャマ・アルパカの小型家畜を飼育

(3)金・銀・青銅器は利用されたが、鉄器は存在せず

(4)車輪は使用されていない

(5)高度な石造技術(インカの石積みなど 例:クスコの12角の石)

(6)文字は存在せずキープ(結縄)を利用

 

 

 

上側がクスコにある12角の石で、下側が12角の石のある石積みの壁です。アルマス広場周辺は安全ですが、夜は一応注意してくださいね。

 

キープ(結縄)はかつて数量を表すだけだと言われてきましたが、現在では言語情報も含んでいると言われています。当時のインカ帝国ではインカ道と呼ばれる最盛期には6万キロメートルに及ぶ道路網を使った駅伝制が発達しており、そこを飛脚が走ってキープを届けていました。

 

 

 

This isインカ道。標高の高い崖沿いの道を走るなんて…高所恐怖症にはできません!

 

インカ帝国では太陽神を信仰する神権政治を行っています。ちなみに太陽神はケチュア語でインティといい、「太陽の祭り」のことを現地ではインティ=ライミといいます。歌手のナオト・インティライミさんの名前はここに由来します。

 

 

インカ帝国についてはまだまだ話したいことがありますが、長くなってしまったので今回はこの辺りで終わりにします。無駄な知識があまりにも多いので必要な知識のところにはマーカーをしてありますので、参考にしてください。

次回はこの続きから!インカ帝国の滅亡・マチュ=ピチュ・ポトシ銀山…もうお腹いっぱいです!

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