新着情報

新着・更新情報などをご案内します

【3月10日は何の日?】東京大空襲が起きた日

2022年03月09日

3月10日は「東京大空襲」の日。

単独の空襲による犠牲者数としては世界史上最大規模で、たった一夜にして東京都の3分の1以上の面積が焼け野原となりました。

 

今回は、そんな凄惨な歴史を忘れないためにも東京大空襲について話していこうと思います。

 

東京大空襲とは?

 

東京大空襲とは、第二次世界大戦末期に東京都区部を中心にアメリカ軍より行われた大規模な戦略爆撃のことをいいます。1944年の11月から始まり1945年の8月まで東京都は計106回の空襲を受けました。なかでも、もっとも被害の大きかったのが3月10日の東京大空襲。

 

この一夜の空襲によって、東京都を中心に約10万人を超える死者が出てしまいます。

 

東京大空襲はなぜ起きたのか

 

当時、世界では第二次世界大戦が繰り広げられており、1941年のハワイ真珠湾攻撃を皮切りに日本はアメリカと戦争を始めてしまいます。これが太平洋戦争のきっかけとなりました。

日本は、よりアメリカ側の戦力を下げるため、当時アメリカの植民地だったフィリピンに攻撃範囲を広げていきます。さらに、アメリカと同盟を結んでいたイギリスにも警戒し、東南アジアの占領を日本は成し遂げてしまうのです。

すべてはアメリカ側からの石油輸停止を阻止するためのものでした。

石油は、軍事目的以外に国民の生活面においてとても重要な物資だったからです。

 

日本はアメリカとの短期決戦を目標に、ミッドウェー島の海戦を開始。しかし、この戦いで日本は4隻すべての空母を失う結果となってしまいます。

たたかいはいつしか短期戦から長期戦に切り替わり、次第に形成逆転してします。そして、ついに日本はサイパン島を占領されてしまうのです。

 

アメリカはこのサイパン島を利用し、日本そのものを攻撃し始めます。そのなかのひとつが「東京大空襲」だったのです。

 

アメリカ軍の計画的な爆撃

 

当時、アメリカ軍は物資生産拠点の破壊と国民の士気を下げることを目的に、「戦略爆撃」で攻撃することを計画していました。しかし、海に囲まれた日本を攻撃するには陸軍の侵入が難しく、最短距離であるサイパン島から出発しなければなりません。

日本からサイパン島まで、大量の爆弾を抱えて飛べるのは長距離型戦闘機のB-29のみ、重い爆弾を積んで長距離を飛べる一方、攻撃の手段がなく超高度から爆弾を落とすことしかできませんでした。

それゆえ、超高度から落とされる爆弾は目視ができず命中率がわずか2%とかなり低いため、一般市民にまで被害が拡大してしまう恐れがあります。

一般市民を巻き込んではいけないといった国際法「ハーグ条約」の取り決めにより、戦時中であっても無差別爆撃な許されないことでした。

 

そこで次にアメリカは、「低高度絨毯爆撃」に作戦を切り替えます。

「低高度絨毯爆撃」とは、低高度で飛行し絨毯のように広範囲に爆弾を落とす作戦です。それにより、B-29を低空で飛行させ、目視ができる状態で次々と焼夷弾を落としていきました。

 

形としては民間人を巻き込む無差別爆撃であったものの、「日本は軍需工場だけでなく、内職という形で自宅でも基礎工業製品がつくられていた」というアメリカ側の解釈によって民間人の住む地域も爆撃対象となってしまいます。

 

またアメリカは、日本の住宅事情と戦前の「関東大震災」を参考に、爆弾ではなく、あえて焼夷弾を投下しました。広範囲に焼夷弾を投下するよりも、家屋が密集し偏西風の強い風が吹く地域をあえて選ぶことで、爆弾による被害よりも火災による被害拡大が効率的だと捉えたからです。

 

結果として爆撃地域は「軍需工場」ではなく「市街地」へ、また日本の土地柄を利用して「通常の爆弾」から可燃性のある「焼夷弾」へと変わってしまいました。

 

すべては早く戦争を終わらせるため

 

この一夜の空襲において、死者10万人以上、被害者は100万人を超える規模となりました。

雨のように次々と投下される焼夷弾。指導が徹底されていたバケツリレーの鎮火もむなしく家屋は全焼してしまいます。

東京中心部に巻き起こる大火災は、秒速100mの熱風となり、焼死や川に飛び込んだことによる溺死のほか、寒気からの凍死など多くの被害が出てしまいました。

 

その後、同様の空爆が名古屋・大阪、極めつけは広島・長崎の原爆投下によって日本はアメリカに降伏することとなります。

 

なぜ、これだけの被害を出す前に戦争を終わらせられなかったのでしょうか。

戦争は自国民を守るためにおこなう手段のひとつです。敵国の戦力を削り降伏させることで早期に問題が解決できると考えられていました。

お互いに「被害を最小限に早く戦争を終わらせる」ことが目的だったのです。

 

3月10日は「東京大空襲」が起きてしまった日です。

過去を繰り返さないためには、一人ひとりが過去の出来事について知ることが大切なのではないでしょうか。

 

(参考:Wikipedia『東京大空襲』)

(参考:朝日新聞『「負の連鎖」エスカレートした無差別爆撃 空襲とは何か』)

イメージ

KATEKYOのマンツーマン指導は完全個別指導です。先生1人が生徒1人につきっきりで教えます。個別だからこそきめ細かな指導ができます。まずはお気軽に無料体験指導、無料教育相談をご利用ください。

KATEKYOは山梨県内に6教室

無料体験指導

無料教育相談