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世界史地域史攻略法-東南アジア史編(~18世紀)①-

2021年09月18日

東南アジア史、中央・南アメリカ史、アフリカ史…世界史選択をした受験生、特に現役生にとってヨーロッパ史やアメリカ史、中国史などメジャーの対極にある地域史は非常に苦手な範囲だと思います。高校の授業でも、「定期テストの範囲だけど説明する時間ないから飛ばすね!教科書読んでおけばできるよ!」と雑に扱う先生方も結構います。「こんなマイナーなところ受験で出ないよ!学校で習っていないし!」と言い切る受験生もいます。

マイナーとは失礼な!
マイナーな地域史にはマイナーなりの戦い方があります。それは…

地域史=メジャーな地域との繋がり

で入試問題で出題されるのです!

でもそんな難しいことは考えずに、まずは簡単な暗記から始めましょう!

 

〈東南アジア史(~18世紀)〉

 

今回は東南アジア史から見ていきます。

勉強するときは傍らに資料集を置き、地図を確認しながら、細かい年代は気にせず~世紀頃とアバウトな形で進めましょう。

東南アジア史攻略で大切なのは、各地域の“縦の流れ”と“地図=河川と半島、島”です。

 

〇ミャンマー(ビルマ)

〈概略〉
1~9c ピュー人

11c  パガン朝
ビルマ人・上座部仏教・元の侵入(byフビライ)

16c  タウングー朝

18c  コンバウン朝
アユタヤ朝征服

 

〈概説〉

ミャンマー(ビルマ)は東南アジア西部に位置し、イラワディ川流域で様々な民族が興亡します。上座部仏教のイメージは、オレンジ色の袈裟を着た僧侶を思い出してくれたら理解しやすいと思います。例えば、○〇プルーンのCMでお馴染みの中井貴一さんが主演の映画『ビルマの竪琴』をキーワードに…って高校生ではわからないですよね(^^; お父さんやお母さん、もしくはおじいちゃんやおばあちゃんに聞いて下さい!またコンバウン朝にはアラウンパヤー朝という別名もあります。アラウンパヤーとはコンバウン朝の創始者の名前です。

王朝の覚え方:パガン⇒タウングー⇒コンバウン!
何度も連呼して覚えて下さい。

 

〇タイ(シャム)

〈概略〉
7c  ドヴァーラヴァティー王国
モン人

13c  スコータイ朝
タイ人・上座部仏教

14c  アユタヤ朝
上座部仏教・山田長政・コンバウン朝により滅亡

18c  ラタナコーシン朝
上座部仏教

 

〈概説〉

タイはインドシナ半島中央部に位置します。バンコク市内を流れるチャオプラヤ川は余裕のある人だけ覚えて下さい。ドヴァーラヴァティー王国はモン人の国なので、タイ王朝には含まれません。それでも名前だけは覚えて下さい。ラタナコーシン朝はチャクリ朝・バンコク朝とも呼ばれ、現在まで200年以上続く王朝です。18世紀までのタイは覚えることが案外少ないです。

王朝の覚え方:スコータイ⇒アユタヤ⇒ラタナコーシン!
そのまんまじゃん!っていうツッコミが聞こえますが…とにかく覚えて下さい!

 

〇カンボジア

〈概略〉

1~7c  扶南
メコン川下流・港市国家・海上交易・オケオ遺跡

6~15c  真臘(カンボジア)
メコン川中流・クメール人・アンコール=ワット・アユタヤ朝攻撃(14~15c)

〈概説〉

カンボジアはインドシナ半島中央部、メコン川中流域にあります。扶南での東西交易の拠点であったオケオ遺跡では、マルクス=アウレリウス=アントニヌス時代のローマ金貨も発掘されています。真臘ではヒンドゥー教が国教化されました。8世紀に水真臘・陸真臘への分裂もありましたが、9世紀に再統一され、それ以後アンコール朝と呼ばれています。12世紀前半には、スールヤヴァルマン2世によってアンコール=ワットが建設されました。当初はヒンドゥー教寺院でしたが、後に仏教寺院として使用されるようになりました。アンコール=ワットの回廊には、インド・サンスクリット文学の二大叙事詩『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』のレリーフが描かれています。ちなみに、アンコール=ワットには江戸時代の森本右近の落書きもあります。12世紀後半には、ジャヤヴァルマン7世によって都城アンコール=トムが建設されました。アンコール=ワットからアンコール=トムに入る城壁を抜けると、その中心には寺院バイヨンがあります。アンコール=ワット・アンコール=トム周辺の広大な地域には多数の寺院・遺跡があり、アンコール遺跡群と呼ばれています。15世紀アユタヤ朝による攻撃後、首都はプノンペンに移り、これらの遺跡群は放置されました。樹木に侵食されジャングルに覆い隠されたことで、これらの遺跡群は数百年の眠りにつきました…

…カンボジアの概説は途中から完全に趣味です!ここまでの知識は全く必要ありません!でも興味を持ってくれると嬉しいです!ちなみに、19世紀以降のカンボジアの予習として映画『キリングフィールド』、カメラマン一ノ瀬泰造の書籍『地雷を踏んだらサヨウナラ』がお薦めです。『地雷を踏んだらサヨウナラ』は浅野忠信さん主演で映画化されています。

 

王朝の覚え方:扶南⇒真臘…(アンコール朝)…

論述問題がある受験生は真臘の漢字まで覚えて下さい。

 

今回は、インドシナ半島中西部の18世紀までの歴史の概略をお話しました。次回はベトナム北部・南部、スマトラ島・マレー半島・ジャワ島の18世紀までの歴史をお話していきます。

 

(KAEKYO学院甲府山手通校 T.H先生)