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比の計算、活用していますか?
2020年12月19日
皆さん比の計算は活用していますか?そうです、外項の積=内項の積というアレです。内内・外外と言ったりもしますね。今回はこの計算についてのお話です。
*内×内=外×外はなぜ成り立つのか
まず、そもそもなぜこの関係が成り立つのかおさらいしてみましょう。
比の関係式といえば、こんな感じ・・
2:3=2:3
これはあたりまえですね(;・∀・) これでは意味がないので左辺に3倍、右辺に5倍してみます。
3×(2:3)=5×(2:3)
6:9=10:15
これでちょっと式らしくなりました。この左辺の比と右辺の比が等しいことは容易に理解できますね。
それでは今度は左辺をa倍、右辺をb倍してみましょう。
a×(2:3)=b×(2:3)
2a:3a=2b:3b
この式も、左辺と右辺はどちらも2:3に直せるので等しいことがわかります。
ここで外項の積=内項の積をやってみますと、
2a×3b=3a×2b
6ab=6ab
となり、左辺と右辺は等しくなります。
これで比の式における外項の積=内項の積という計算が成り立つことが証明できました。
え?何だかよくわからないって!?そういう方は上の式の流れをじっと見つめて考えてみましょう。こういう単純な理屈(論理)の中にこそ、ものごとの本質が潜んでいるのかも知れませんよ。
*比の計算の活用法
さて証明がおわったところで、次は活用法についてです。いろいろありすぎて語り尽くせませんが、数学では言わずもがな、相似をはじめとした様々な単元で使えます。理科でも化学変化と質量、地震の伝わり方、電流と電圧など、計算を伴う単元で威力を発揮します。文系科目でも社会の縮尺の計算に有効ですね。
今回は理科・数学など複数の教科で有効な、単位変換での利用を実際にやってみます。
30gはXkgという問題を考えます。
1000gは1kgだから
30:X=1000:1
これは
30(g):X(kg)=1000(g):1(kg)
というように
g:kg=g:kgという順に並べるだけです。
計算すると、
1000X=30
X=30/1000または0.03
よって30gは0.03kgとなります。
もちろん、単位変換は分数の掛け算を使ったり、慣れや勘でやったりすることもできますが、比の計算を使う方法は覚え易く、簡単・確実な方法なので、単位変換が苦手な方は是非活用してみてください。
「他にもこんな問題に使えるよ。」といった自分だけの比の計算の活用法(実は他の人もやっていたりしますが^^;)を考案するのも楽しいのではないでしょうか。
以上、比の計算のお話でした。
(韮崎駅前校 K.U先生)