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世界史地域史攻略法-南アメリカ史(アンデス文明)編-特別編⑨
2026年08月29日
Hola!
前回はポトシ鉱山に向かう話をしました。今回は鉱山内部へ!

まだ入らないんか~い!

坑道に入る前にもう少しだけ…。ガイドはこの坑道で働いていたこともあり、ここで働いている人たちとは旧知の仲。ジュースやアルコール、お菓子などのおみやげを渡して談笑していました。ついでに私もその輪に加わってお話していました。
ちょうどその時、この坑道のオーナーが登場。実はこのポトシ鉱山、鉱山全体は国営企業が形式的に管理していますが、実際は山腹の様々な坑道をそれぞれのオーナーが管理しています。そこに自営業の鉱山労働者が3交代で働きながら、労働者が発掘した鉱物の売上金の一部をオーナーなどに払う形となっています。実際は色々と搾取されているとは思いますが…。
このオーナーに「この鉱山で雇ってやるよ」と勧誘されましたが、やんわりとお断りしました。ちなみに、オーナーに大きな鉱石をおみやげにいただきました。キラキラ銀色に光っていたので「もしかして銀の鉱石?!」と思いましたが、どうも錫鉱石のようでした…人生大逆転を期待したのに!!この鉱石は大きくて重い、もしかしたら危険な物質が入っていて途中のアメリカで捕まるのか不安でしたので、一瞬捨てて帰ろうかと思ったのは内緒の話!
オーナーはガイドと楽しく会話した後、おみやげを全て持っていってしまいました…鉱山労働者みんなの苦笑いが忘れられません。
さて、いよいよ鉱山に潜入!

入り口!梯子で降りていきます…

実際の坑内の暗さです。本当の暗闇です。上で光っているのは私のヘッドライトで、手が見えているのはガイドのヘッドライトが当たっているからです。ガイドを見失うと震える小鹿状態になります。
坑内はくねくねと曲がりくねった迷路です。気温も30℃以上あります。


写真に写っている白い点はオーブではありません。掘削したときに舞う粉塵です。

鉱山労働では落盤や有毒ガス発生による事故もありますが、鉱山労働で大きな問題は粉塵です。粉塵は常に舞っているので、坑内で呼吸をすれば粉塵を吸っている状態になります。このとき私はマスクを忘れてしまったため、約2時間マスクなしで行動していましたが、坑内から出た後も咳が半日ほど続きました。
彼らはマスクなしで作業をしており、いつも粉塵を吸い込んでいます。そのため、粉塵が原因である肺病にかかる労働者が多くいます。肺病になると鉱山で働くことは厳しく、お金も保険もないので病院も受診できないそうです。肺病になることを恐れたガイドは早くに鉱山労働を辞めて、英語を勉強し、転職をしたそうです。鉱山労働者の平均寿命は40歳前後と言われています。どれだけ命を削った仕事なのでしょうか。
このとき、この鉱山で働く18歳の青年と出会いました。彼は家庭が貧しかったため、小学校卒業後から鉱山で働いていたそうです。共通語であるスペイン語は話せず、先住民言語のケチュア語しか話せません。スペイン語が話せないと職も限られ、鉱山労働など危険を伴う仕事しか就けません。ボリビアの義務教育は17歳までですが、貧困で途中で辞めてしまう子どもも多いそうです。貧困問題・児童労働・教育問題は複雑に絡み合っているので、簡単には解決できないかもしれませんが、それに取り組むことは意味があるはずです。

鉱山の中には「ティオ」と呼ばれる鉱山労働者の神様がいました。この神様にコカの葉や96%のアルコールをかけて、安全を祈ります。
ポトシ鉱山はかつて「セロ・リコ」、富の山と呼ばれていました。しかし過酷な労働や劣悪な環境によって数百万人の命を奪う「人喰い山」となってしまいました。このような悲惨な歴史を背負ったポトシは「負の世界遺産」として登録されました。しかし、現在は採掘が無計画で価値が損なわれているという理由で、危機遺産リストに記載されています。
参考として、テレビ東京でかつて放送された『ウルトラハイパーハードボイルドグルメリポート 南米 ボリビア 人食い鉱山飯』の紹介記事を載せます。
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/gourmet/entry/2019/020351.html
以上でポトシの話は終わりです。次回はどこに行くのか…お楽しみに!
Adiós!!
(甲府駅北口校 T.H先生)
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