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古典文法解説⑨~なぜ助動詞を覚えないといけないの?~
2026年01月31日

さて、今回のブログは、タイトルの通り「なぜ助動詞を覚えなければいけないのか」について説明していきたいと思います。 古文が苦手な生徒から「古文は暗記がめんどくさい」「覚えなきゃだめですか」という声が聞かれます。 気持ちはとてもよくわかります。私も高校生のころは「覚えなくてもなんとかなるだろう」と思っていました。 しかし、古典文法を学ぶにつれて、やはり「覚えなきゃだめだな」と実感するようになりました。 例えば、次の短い文をみてください。
・花咲く。
・花咲かず。
・花咲きけり。
現代語に訳すとそれぞれ以下のようになります。
・花が咲く。
・花が咲かない。
・花が咲いた。
比較してみると、文の意味が全然違っていますね。 この意味の違いは、今回のテーマである「助動詞」によって生まれています。
この三つの文を見比べてみましょう。 いずれの文も「花(名詞)」と「咲く(動詞)」という要素は共通していますが、後ろに続く助動詞の種類が異なっています。
・花咲く。 (助動詞なし)
・花咲かず。 (打消しの「ず」)
・花咲きけり。 (過去の「けり」)
こうやって見てみると、「咲く」という動詞のあとにどのような助動詞がついているか(あるいはついていないか)が大きな違いです。 つまり、文の細かなニュアンスや最終的な意味の方向性は、助動詞によって大きく左右されると言っても過言ではありません。 だからこそ、助動詞を覚えることが大切なのですね。
もっと踏み込んでいうと、助動詞の意味が分からないと、一文の意味を正確にとらえることが難しくなります。 一文の意味が曖昧なままだと、文章全体のストーリーも読み違えてしまいます。 古文を読み解くための「最小単位の鍵」が助動詞である、と言い換えることもできるでしょう。
先ほどの例文は非常にシンプルだったので、直感的に違いが理解できたかもしれません。 では、助動詞の形が少し複雑になった場合、その「わかりやすさ」はどう変わるでしょうか。 以下の例を見てみましょう。
・花咲かむ。
・花咲くらむ。
・花咲きなむ。
これらは、パッと見ただけでは形がそっくりで、慣れないうちはどれも同じように見えてしまうかもしれません。しかし、実はその中身には以下のような大きな違いが隠れています。
・花が咲くだろう。 (未来の推量)
・(今ごろ)花が咲いているだろう。(現在の推量)
・花がきっと咲くだろう。 (確術・強意+推量)
「咲かむ」はこれからのことを表す文ですが、それに対して「咲くらむ」は今の状況を推測する文、「咲きなむ」はより確度の高い推量です。一見すると似たような言葉ですが、助動詞の知識があるかどうかで、その情景が「いつ」のことなのか、どのくらい「確かなこと」として述べられているのかといった理解の解像度が劇的に変わるのです。
このように、助動詞とは文の意味に大きく関わる品詞です。高校生の皆さんは、学年が変わる前に助動詞をしっかり覚えておいてくださいね!
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