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世界史地域史攻略法-南アメリカ史(アンデス文明)編-特別編⑤

2025年02月08日

Hola!

 

前回(世界史地域史攻略法-南アメリカ史(アンデス文明)編-特別編④ )はクスコを出発しプーノ・チチカカ湖までの話をしました。今回はペルーとボリビアの国境を越えて首都ラパスまで向かいます。

約300㎞の移動ってことは2日間で700㎞…バスでの移動で疲れまくりですが、世界地図で見たら点でしかないんですよね…世界って広い!あっ…観光ポイントはありません!でも好きな場所です。

 

Arco de Kasani

簡単に言えばペルーとボリビアの国境(frontera)にあるアーチです。写真はボリビア側からです。バスを降りてまずはペルーの出国審査、そしてそのまま徒歩で国境を越えて今度はボリビアの入国審査、それが終わるとまたバスに乗る、という流れです。この後近くのコパカバーナ市内でペルーのバスからボリビアのバスへと乗り換えますが、バスの質の差が結構あって…

牛とチチカカ湖。国境越えは毎回緊張感がありますが、こんな雰囲気の国境越えは緊張しながらも楽しかったです。

 

Estrecho de Tiquina

訳せばティキナ海峡ですが、海のないボリビアで海峡とは何ぞや?その答えは…

チチカカ湖の狭い水域でした!日本語では“海”峡と書きますが、海に限定する必要はないそうです。またこの海峡では面白い光景が見られます。それは…

バスが船で渡っています!…フェリーなら普通だって言いました??よく見てください!ほぼ「いかだ」です。信頼に足るレベルに見えますか?私には見えません。実際、船を運ぶとき乗客はバスから降ろされて別の船で海峡を渡ります。沈むならバスだけで…という意味でしょうか?この海峡には住民からの橋建設の要望もあるそうですが、船(筏?艀?)の運航者や地元政府の反対が強く、実現には至っておりません。便利さか生活か…難しい問題ですね。

 

ラパスへ向かう道

この写真の中に日本では考えられない不思議な光景があります。それはなんでしょうか?…わかりました?答えは…

電柱に人形がつるされていることです!!犯罪率の高いボリビアでは泥棒が多く、警察組織も対応できていません。警察を信用していない人々は自警団を組んで泥棒と戦っているそうです。実はもう一つ、奇妙な光景があります。

別になんてことないワゴン車に見えますが、後部座席に注目してください。違和感がありませんか?実は、後部座席の列が日本の車よりも多いんです!日本ですとワゴン車の後部座席は2列が普通ですが、ボリビアでは可能な限り列を作っています。写真では4列に見えるかもしれませんが、実際は5列あります。バスから眺めていましたが、さすがに足元が狭そうで…他にも移動途中の写真を!

ボリビアを訪れたのは約10年前。写真を見てもらえたらわかると思いますが、周辺国のブラジル・アルゼンチン・チリは当然としてペルーと比べても全体的に貧しく、インフラは整備されていませんでした。ボリビアは元々天然資源に恵まれた土地ですが、高山からアマゾンのような低地もある標高差が激しい、全く海に面していない内陸国である点で、経済発展が難しい環境です。さらに富の不平等な分配や政情不安なども長年続いてきたことで、都市部や農村部、先住民や非先住民の格差も広がり、南米の最貧国と言われています。10年前と比べて発展しているとは思いますが…現在でも様々な問題を抱えています。

 

首都:ラパス

ラパスはすり鉢状の形をしたボリビアの事実上の首都です。(憲法上の首都はスクレ。)標高の低いところで約3,600m、高いところとは約700mの標高差あります。低所でも富士山の頂上とほとんど変わりません。欧米圏では都市の郊外に富裕層や中間層が暮らし、中心部ではそれ以外の人々が暮らす傾向があります。理由として、働く場所である中心部と生活する場所である郊外を明確に区別したい、緑豊かな一軒家で暮らしたいという気持ちがあるそうです。また都市の中心部には治安の問題もあり、貧しい人々が暮らす地域が存在します。一方、ラパスでは逆の現象があり、富裕層・中間層がすり鉢状の底の方に暮らし、貧しい人々は標高の高いところに暮らす傾向があります。その理由は…酸素濃度です!少しでも酸素濃度が高いところに住むことができるのが富裕層の証です。

ラパスの夜景です。最近はケーブルカーもできて便利になったそうです。ちなみに、食事するために夜の中心部を歩きましたが、少し恐いかな…っていう印象でした。基本は夜出かけないでください。一方、貧しい人々はラパス郊外、標高4000mを越えるエルアルト市に暮らしていますが、現在治安がかなり悪化しているようです。ちなみに、エルアルト市は電柱に人形がつるされているところです。

 

余談

ラパスで有名な日本食レストランに行きました。そこで食べたのは…

トゥルチャの刺身定食です!トゥルチャとは鱒のことで、チチカカ湖で捕れるそうです。本当に普通の刺身定食で、普通に食べることができました。普通の日本食を普通に食べられることのありがたさに感動です。ただし、刺身のつまがキャベツでした…。普通のキャベツと紫キャベツの千切りです。普通にカルチャーショックです。今回はここまでです。次回はボリビア国内のどこかに移動します…乞うご期待!!

 

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