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【職業紹介シリーズ】『電車運転士』の仕事やその魅力について紹介

2023年03月29日

365日、全国を駆け巡る『電車』は、人々の生活の中で欠かすことのできない交通機関です。

通学、通勤、旅行など、目的は人それぞれですが、そんな乗客を安全に正確な時間で送り届けるのが『電車運転士』の仕事です。

 

今回は、そんな『電車運転士』について、仕事の魅力と大変さ、運転士になるための方法などを簡単にご紹介していきます。

 

電車運転士と車掌の仕事内容とその違いについて

では、まず電車運転士の仕事内容についてお話していきます。皆さんは、電車を運転する人のことを「車掌さん」と呼んでいませんか?実は、これは誤りで、「運転士」と「車掌」とではそれぞれ役割や業務内容が異なります。

 

車掌は、ドアの開閉確認や車内放送、人身事故や駅構内でのトラブルの対応など、運転士と協力して安全な運行を行うのが主な仕事です。鉄道会社に就職することで、駅務員または車掌としての仕事が始まります。

 

一方、鉄道運転士は電車を運転し、時刻表に従って乗客や荷物を安全に輸送するのが仕事です。数年間、駅務員や車掌として勤務した後、特殊な訓練を積んで運転免許を取得した者のみが、運転士として電車の運行を任されるのです。

駅構内の業務を担っているのが「車掌」、運転免許の資格を持ち、電車を運行するのが「電車運転士」と、それぞれ役割は異なりますが、どちらも乗客が快適に、そして安全に送り届けるためには欠かせない仕事だということがわかりましたね。

 

 

電車運転士の魅力と大変さ

ではそんな電車運転士の仕事ですが、どの部分に魅力を感じるのでしょうか。

電車運転士の魅力

 

交通機関での時間の正確さは世界トップクラス!

日本の鉄道は、運行時間の正確さや安全性が海外でも高く評価されています。

朝から晩まで、さまざまな電車が行き交う中で定刻通りに運行し、乗客を安全に送り届けることは、一見当たり前のことのように感じますが、その正確さは世界トップクラスです。

 

また、時にはトラブルが生じ、万が一運行が遅れてしまった際にも、乗り換えの案内や運転整理(※1)など、迅速な対応が高い評価を得ている理由のひとつといえるでしょう。

そんな電車の運行を任される運転士の仕事に、子どもの頃から憧れていたという方も多いはずです。

 

(※1『運転整理』とは…ダイヤが乱れたときに一連の運行計画の変更を実施する業務のこと)

 

 

1日を平穏無事に終わらせたときの強い達成感

運転士は常に周囲の状況を確認し、正確な運転を心がけなければなりません。それは乗客の安全だけでなく、鉄道会社の信頼性や社会的責任にも関わる大切な仕事だからです。

 

万が一、トラブルが起きた際には、臨機応変に対応しなければなりません。例えば、天候や車両故障により運行が滞った場合には、迅速に情報を提供し、乗客に不便がかからないようにすることが重要です。

 

運転士は、常に危険な状況に直面することがある重要な職業のひとつです。そのため、運転士には高い責任感や判断力が求められます。しかし、一方で安全に運行ができたときや乗客からの感謝の言葉を受けたときには、その重責に見合った喜びや達成感を感じることができる魅力ある仕事だといえるでしょう。

 

電車運転士の大変さ

不規則な勤務時間

電車運転士の仕事はシフト制であり、不規則なスケジュールで勤務することが多いため、生活リズムを整えることが難しい面があります。

 

運行車両によっては長時間の運転や深夜勤務もあるため、睡眠不足に陥りやすいという側面もあります。

一方で、各運転士とローテーションを組むことで、定期的な休みを確保できる点や、設けられた仮眠時間があることは、運転士にとっては大きな支援となります。

 

運転士に求められるのは、体力や集中力、正確な判断力、そして危機管理能力など多岐にわたります。運転士としての責任は非常に大きいため、自己管理やメンタル面のケアが重要となることでしょう。

 

 

秒刻みで責任の伴う仕事

電車を運行する際に、「運転士が勤務時間に間に合わなかったので電車が遅れた」といったことは決してあってはなりません。1秒でも開始時刻に遅れたら、それは「遅刻」とみなされてしまいます。

特に始発の運行は、電車の電源を入れて、ライト、行き先確認、ブレーキや加速は正常に行えるかなど、確認する項目も多いため一つひとつ計画的に業務を進めていく必要があります。

運転士は、細心の注意を払い、スムーズかつ安全に運行するための計画を立て、運転する必要があるのです。

 

電車運転士になるために必要なこととは?

電車運転士になるには、動力車種に応じた『運転免許』が必要です。

高校を卒業、もしくは大学・短大・専門学校のいずれかを卒業したのち、各鉄道会社に就職し、運転士になるための訓練を受ける必要があります。

 

企業によっては、駅務員や車掌としての経験を積むことから始まり、動力車操縦者養成所にて運転士となるため教育訓練を受けることで『運転免許』を取得することができます。

社内で養成所が設けられていない場合は、国家資格である動力車操縦者運転免許試験を受験し、合格することで同様の運転免許証の取得が可能となります。

 

試験内容は、筆記試験や実技試験はもちろんのこと、視力や聴力といった身体検査、適性検査をすべてクリアしなければなりません。

 

現状、電車運転士として活躍する人の多くは高校卒業後に就職し、働きながら運転免許を取得した方が全体の約70%(※2)を占めています。

 

ある程度の学歴も必要ではありますが、それよりも長年培ってきた経験と技術があるからこそ、今日も人々を安全に送り届けているのです。

 

(※2 厚生労働省HP『電車運転士』より参考)

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