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【最大79.6万円】高校無償化で広がる進路!山梨県の授業料支援

2025年09月10日

お子さまの高校進学を控え、保護者として「進路の幅を広げたいけれど、学費が心配」という声は少なくありません。山梨県では、国の「高等学校等就学支援金制度」に加え、県独自の「高校生等奨学給付金」や「私立高校授業料軽減補助金」などが充実しており、公立高校だけでなく私立高校への進学も以前より現実的な選択肢になっています。

今回は、中学生のお子さまをもつ山梨県内の保護者の皆さまに向けて、「高等学校等就学支援金制度」と山梨県の「私立高等学校授業料軽減補助金制度」について詳しく解説しながら、進路選びに役立つ情報をお届けします。

国・山梨県の授業料支援制度の概要
国の「高等学校等就学支援金制度」

文部科学省が運営するこの制度は、公私立を問わず、すべての高校に通う生徒に対して、授業料の一部または全額を国が支援するものです。

 

◆対象となる生徒

  • 国公私立の高校に在学中(全日制、定時制、通信制を含む)
  • 高等専門学校(1~3年)や中等教育学校(後期課程)に通う場合も対象

 

◆支援の内容

  • 年間最大39万6,000円(私立高校)まで支援
  • 公立高校の授業料(年間11万8,800円相当)は全額支援されます
  • 私立高校については、保護者の所得に応じて段階的に支援額が決まります

 

◆主な対象条件

  • 生徒本人が在学中であること
  • 保護者の世帯年収が約590万円未満(夫婦と子1人の世帯モデル)

 

◆申請の流れ

  1. 入学時または年度初めに、在籍する高校を通じて申請書を配布・提出
  2. 所得に関する証明書(市町村発行の課税証明書など)を添付
  3. 学校側が取りまとめて提出し、支給決定後に学校へ直接交付されます(保護者への現金給付ではありません)
山梨県「私立高等学校授業料軽減補助金」

この制度は、国の就学支援金に加え、山梨県が独自に私立高校に通う生徒を対象に授業料の一部を補助する制度です。

 

◆対象となる生徒

  • 山梨県内に保護者が住所を有し、県内または県外の私立高校に在学中の生徒
  • 国の「就学支援金制度」の対象者であること

 

◆支援の内容

  • 年額:1万7,000円〜最大27万円
  • 補助額は、世帯所得に応じて段階的に支給されます(※具体的な金額は年度によって変更の可能性あり)

 

◆申請の流れ

  1. 対象となる私立高校の生徒に対し、学校を通じて申請書を配布
  2. 必要事項を記入し、課税証明書等の所得証明書類を添付して提出
  3. 学校が山梨県に取りまとめて申請
  4. 支給決定後、保護者口座などに補助金が振り込まれます
山梨県「高校生等奨学給付金」

この給付金は、非課税世帯を対象に、授業料以外の学費(教材費や通学費など)の負担軽減を目的とした制度です。

 

◆対象となる世帯・生徒

  • 生活保護世帯または住民税非課税世帯の高校生
  • 公立・私立を問わず在学中の全日制高校生が対象(通信制を含む場合もあり)

 

◆支援の内容(年額)

  • 公立高校:約3万2,000円
  • 私立高校:最大約13万円

※給付金の金額は世帯の状況や年度によって異なる場合があります。

 

◆用途

  • 教科書代、教材費、制服代、交通費など、授業料以外の必要経費に使用することが想定されています

 

◆申請の流れ

  1. 該当世帯には、学校または教育委員会より案内あり
  2. 必要な申請書・証明書(生活保護受給証明書、非課税証明など)を提出
  3. 山梨県が内容を審査し、給付が決定されます
  4. 指定口座への直接振込で給付(返還不要)
制度の併用と進学サポート

上記の制度は、すべて同時に併用することが可能です。たとえば、私立高校に進学する非課税世帯の生徒であれば、

 

  • 就学支援金:最大39.6万円/年
  • 授業料軽減補助:最大27万円/年
  • 奨学給付金:最大13万円/年

と、合計で最大約79.6万円の支援を受けることができる可能性もあります(条件によって変動あり)。これにより、実質的な学費負担はかなり軽減されるため、進学の選択肢が大きく広がります。

また、多くの私立高校では、学業成績や課外活動に応じた独自の奨学金制度を設けています。さらに、兄弟姉妹の在学による割引制度、入学時の特待制度なども併用可能なため、支援制度との組み合わせにより家計への負担を大幅に軽減することが可能です。

授業料以外の費用もチェックを

授業料に対する支援は手厚い一方、入学金や制服代、教材費、施設費など「授業料以外」の初期費用や月々の負担も無視できません。支援制度を検討する際には、入学案内資料や学校説明会で「総費用(トータルコスト)」を確認しましょう。

私立高校の多くでは、分割納入制度や費用相談も行われています。気になる場合は学校へ積極的に問い合わせしてみましょう。

進路選びのステップ

1.【情報収集】

    • 公立・私立問わず資料請求/説明会参加
    • 学費や支援制度に関する情報を整理

 

2.【家庭での話し合い】

    • 子どもが興味ある分野・得意なことを一緒に整理
    • 学校ごとの特徴(設備、教育方針など)を比較

 

3.【支援制度の確認】

    • 支援対象に該当するか、所得基準や提出書類を確認
    • 申請のスケジュール・方法を把握

 

4.【申請と出願】

    • 進学先決定後、必要書類を提出(高校を通じて)
    • 年度更新の必要があるため、継続的な確認も大切
 子どもと一緒に考えたい「進路の意味」

進路選びの主役は子ども本人です。親として制度や費用面を整えることも大切ですが、それ以上に「本人のやりたいこと」「高校でどんな時間を過ごしたいか」をしっかり聞く姿勢も欠かせません。

ときには、お子さま自身がまだ将来の方向性に迷っていることもあります。そんなときは、「どんな環境なら伸び伸び学べそうか?」「何をしているときにやりがいを感じるか?」といった視点で、一緒に話し合ってみてください。それが、本人の本音や潜在的な希望を引き出すきっかけになります。

◆進路選びで大切にしたい視点

  • 学力や偏差値だけでなく、「本人が楽しく通えるか」
  • 将来を見据えて、どんな資格やスキルが得られるか
  • 先生や在校生の雰囲気、学習環境の充実度も重要
  • 交通の利便性や通学負担も含めて検討を

進学先の選定は、保護者とお子さまが一緒に向き合う「共同作業」です。

「どんな学校なら毎日が楽しく過ごせそうか?」「自分の夢に一歩近づける場所はどこか?」——といった前向きな会話を通じて、お子さま自身が納得のいく選択をできるようサポートしてあげてください。

 

~制度を“使いこなす”視点を~

支援制度は、進学のための「選択肢を増やす道具」です。まずは、正しい情報を集め、制度の内容を理解し、学校ごとの条件も比較検討すること。そして、保護者として「制度を味方にできる」よう備えておくことで、ぜひ、お子さまの学びの可能性を広げるツールとして支援制度を活用してください。

制度の詳細は、山梨県の教育委員会ホームページや在学中・進学予定の学校の窓口で案内されています。進学先の検討と並行して、制度の内容を早めに確認・準備しておくことをおすすめします。

 

【参考サイト一覧】

  1. 文部科学省「高等学校等就学支援金制度」公式ページ
    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342674.htm
  2. 山梨県教育委員会 高校生等奨学給付金制度(非課税世帯向け)
    https://www.pref.yamanashi.jp/koukoukyo/documents/shougakukyuufukinn.html
  3. 山梨県 私立高校授業料軽減補助金制度(県独自補助)
    https://www.pref.yamanashi.jp/shigaku-kgk/shuugaku/koukousei.html
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